潜在意識に語りかける音色〜人生を変えたオカリナとの運命の出会い
オカリナを初めて吹いたとき、
なぜか「懐かしい」と思った。
この笛の音色は潜在意識に響きます。
私は小学校4年制の頃、オカリナに出会って以来、
ずっとオカリナを吹き続けています。
オカリナには人生を変えてくれる魔法があります。
今回は、私とオカリナの出会いをお話します。
こんな音色です。
https://youtu.be/FR8ZAOLNvEg
オカリナとは?どんな楽器だろう
はじめて「オカリナ」という言葉を聞いて、
オカリナって何?どんな笛?という質問をよく聞きます。
オカリナは
土をこねて焼いた、陶器の笛です。
発祥はイタリアで、「オカリナ」の意味は
「ガチョウちゃん」とか「かわいいガチョウ」
というイタリア語です。
「オカ」がガチョウの意味で、それに「〜ナ」がつくと愛称になり、
「ガチョウちゃん」とか「可愛いガチョウ」になります。
なるほど、ガチョウと形がよく似ています。
日本でのオカリナの発祥
このイタリア発祥の素敵な土笛を日本に紹介し、
楽器として定着させた人は、
彫刻家であり音楽研究家でもあった明田川孝先生です。
現在の「アケタオカリナ」の代表である
明田川荘之(あけたがわしょうじ)さんのお父さんで、
明田川孝先生は、イタリアでこの楽器に出会って感銘を受け、
日本で独自に作りたいと熱く思われ、
研究されて
工房(いまの「アケタオカリナ」)を創始されたことが始まりです。
それ以来、
この笛は
多くの人々に親しまれるようになりました。
明田川孝先生のお弟子さんに
火山久という作曲家・オカリナ演奏家がおられました。
火山先生は、
クラシック音楽も作曲される素晴らしい先生でした。
1970年代、昔懐かしい森永キャラメルのコマーシャルで
エンゼルが可愛いお尻を出して
「ピッピッポッポ」という笛の柔らかい音色
森永エンゼルパイのテーマを吹いてみました。
https://youtu.be/c-KDjEuLWfc
あのときの森永エンゼルパイのコマーシャルで
オカリナを手作りで作り、
演奏されたのは火山先生でした。
火山先生手作りの伝説のオカリナを私は吹いたことがあります。
いつもお世話になっているオカリナ専門の楽器店で
非売品で置かれていて、
吹かせていただいたのです。
そのとき、
どういうわけか涙が流れました。
私とオカリナの出会い
リコーダーにハマったあの頃
私とオカリナとの出会いは
小学校4年生のときでした。
これまで私は
楽譜なんかわからなくて、
音楽の時間なんかとても嫌いだったのですが、
4年生の時にリコーダーの授業がありまして、
それが面白かったのです。
楽譜を読めなくても、
曲を聴いて覚えたら吹けました。
それで、
音楽の授業で習った「ドナドナ」や「星の世界」など
家に帰って、復習
いや 面白半分で吹いていましたが、
ある日、
仮面ライダースナックを食べてから吹いていて、
ふと思い立ったのが
仮面ライダーの主題歌を吹いてみようと思ったのです。
それからというもの、
マジンガーZや、
UFOロボグレンタイザーや、
ケロッコデメタンや、
また趣味を変えては
魔法使いサリーなどを吹きまくり、
「近所から、うるさがられる!」
と母に注意されたら、
学校帰りの公園や川っぺりの堤防で吹き
楽しい日々を過ごしたのが懐かしく思い出されます。
初めて見たオカリナに「かわいい!」
それであまりにもリコーダーを吹くので
父が見るに見かねて
本物の木のリコーダーを買いに
楽器店に連れて行ってくれました。
そこで巡り会ったのが
陶器でできた可愛い鳥のような笛でした。
「これはかわいい!
吹いてみたい!」
店員さんにねだるような目で言いました。
「ぼん、
これはええ音やで!!!」
店員さんは
にっこり笑って吹かせてくれました。
今までに出会ったことのない、
なにか、鳩のような、それでいて雲雀のような音色
「なつかしい」
そう思いました。
なぜ「なつかしい」と感じたのは謎です。
音色そのものが、潜在意識に直接響いたと感じました。
おそらく
何かの「デジャブ」だったのかもしれません。
吹き方は簡単。
運指は少し違いますが
リコーダーを吹けたらすぐにマスターできます。
「お父ちゃん、木のリコーダーよりも
この小鳥のような笛がほしい」
とねだり、
プリマのソプラノG管と
同じく
プリマのソプラノC管を買ってもらいました。
歩きながらも吹いた小学時代
陶器のオカリナと出会って以来、
学校帰りに公園で吹いていましたが
それだけでは満足できなくなり
学校帰りの道で歩きながら吹き、
「あぶないからやめなさい」と
大人の人に注意されました。
こうして
オカリーナちゃんは
いつも私のポケットの中に
友として住みつき
何かあるごとに登場しては
おもしろい歌や楽しい歌や、
センチメンタルな歌を聴かせてくれました。
オカリナがいつも友達だった
小学生の時に父にオカリナを買ってもらって以来、
オカリナはいつも友達でした。
心が疲れた時にも嬉しい時にも、
気ままにオカリナを吹いてきました。
オカリナと付き合って約40年になりますが、
オカリナには不思議な力があると思っています。
言葉がうまく話せなくても、
人と人が仲良くなれる何かがあるような気がします。
オカリナを吹いていると、
オカリナに「いいんだよ」と
言ってもらっているような気持ちになれます。
中高生の頃、ボランティア活動で吹いて、
初めて出会ったみんなが仲良くなりました。
学生時代も、大人になって働きだしてからも、
敬老の日やクリスマス前後には、
みんなで歌を歌いに老人ホームをよく訪問していましたが、
オカリナ演奏もすると、
みなさん喜んでくださいました。
世界中で癒しの音を吹き続ける
船乗りになって
世界中でオカリナを吹いて
言葉の通じない国々で、オカリナでいっぱいおしゃべりしてきました。
船を降りて
社会福祉士になってからも、
ずっとオカリナを吹き続けてきました。
最近では
韓国のホンソン国際フェスティバルで
オカリナで奏でる日本のしらべを
着物姿で披露し、大喝采を頂いたのは忘れられません。
ホンソン国際音楽祭で吹いた動画です。
https://youtu.be/iIV3SBWMHzs
これからも、オカリナは心の友として吹いていきます。
また、
一人でも多くの人に
オカリナの楽しみを紹介できたらと思っています。
よろしくおねがいします。