「ぴえん」もいいかも?感情ズバリの文章テクニック12パターン

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「ぴえん」という言葉が流行していますが、
涙の出る感情から作られた言葉ですね。

 

実はこれ以外にも、言葉や文で、
感情を豊かに表現するインパクトの強い伝え方のテクニックがあります。

 

今回の記事では、
全身がくねるほど、ゾクッとする具体的なテクニックをお伝えします。

 

感情が伝わる文章スタイルをマスターする

 

前回の記事では

 

 

感情をこめた文章を書くために、以下の3つの着眼点を持とうというお話をしました。

 

情景描写をして、その状況がありありとイメージできるようにすること

 

自分が感じたことを、自分の言葉で、自分自身を主人公にして、体験や心情を放出すること

 

具体的に一人の人を詳細に設定して(ペルソナの設定)その人に対してメッセージを送ること。もし思い浮かばなければ、1年前の自分でいい。

 

 

こうした着眼点に留意した上で
いよいよ、今日は実際に文章を書くためのテクニックについて学びます。

 

この記事で紹介するテクニックは、ざっと次のとおりです。

 

 

ただ、あなたにことわっておきたいことは、
これから紹介するテクニックを文章で使うにあたっては、

 

 

本当に感動していないと、ダメだからね。

 

 

感動もしていないのに、テクニックだけ使うと、
読者はまたたく間に見破ります。

 

そして、あなたの信用はガタ落ちになるので、
これだけは注意してね。

 

じゃあ行くよ!

 

感嘆符を適度に入れる

 

感嘆符、疑問符。
つまり、!や!?といった文字です。

 

会話調の短い文章に、


・・・
などの感嘆符や疑問符などを入れます。

 

ただし
入れすぎると、せっかくの効果も半減するので
ここぞというところに、スパイスのように入れましょう。

 

また
ラインなどのSNSでは、
顔文字やスタンプなどのビジュアルなものもありますが、
ブログなどでは、あまり使わないほうがいいでしょう。

 

確かに、言葉以外の視覚で感情が伝わりますが、
ブログでは、文章の魅力で伝えたほうが強く伝わります。

 

もし使うなら、ラインやSNSのメッセージの上で使うのが効果的だと思います。

 

 

 

こころの言葉を表現する

 

私達は、実際に話さなくても、
心のなかで会話をしていることがよくあります。

 

この会話をそのまま表現します。

 

「え、マジ?」とか
「そうだ、そのとおりだ!」とか
「うわ、難しそう・・・」
「これ、ヤバ」
など、

 

心のなかで言ったことを
文章にします。

 

最近では
「ぴえん」(涙が出る感情を表した造語)
もいいかもしれませんが、

 

ただ「ぴえん」は若い一部の世代の一時的な流行語なので、
伝わらない人には、何のことやらわからないし、

 

また、時が経ってすたれてくると、
古臭くなるか、意味が通じなくなることもあります。

 

たとえば
「ちょべりば」

 

わからないよね・・・

 

 

敬語を使わない部分、方言を使う部分

 

たとえば、
全体が「です、ます」調の文章の中で、
ここは思いっきり伝えたいというフレーズを

 

「だ」調にする。

 

標準語の文章の中で
ここぞというところを

 

方言にする。

 

せやけど、
あんまりやりすぎると、
きつい文章になりまっせ。

 

言葉を繰り返す

 

「暑い暑い」
「楽しい楽しい」

 

など、
一語で終わらずに繰り返すということも、
その状態を強調するのに効果的です。

 

他のいくつかのテクニックと組み合わせる応用もありです。

 

例えば、
文章を重ねて繰り返すという応用もできます。

 

「暑い。

 

暑い暑い。」

 

「ホンマに
暑い暑いわ」

 

例えば
ひらがなや、話し言葉で繰り返す

 

「暑い。
あっつ〜い!」

 

例だけでなく、何通りも考えつくと思いますので
自由にやってみましょう。

 

言葉や文を倒置する

 

倒置は、詩でよく使われます。

 

「あのとき見た景色は、
とても美しかった」
では普通です。

 

これを倒置にすると、

 

「とても美しかった。
あのとき見た景色。」

 

どうですか?
とても美しかったという感動が
最初にバンと伝わってきませんか?

 

「あのチャンピオン選手を、
やっと倒した。」
じゃあ普通です。

 

これを倒置にすると

 

「倒した。
やっと。
あのチャンピオン選手を。」

 

どうですか?
倒置にすることで、

 

まず、倒したぜ!という感動が真っ先に伝わり、
しかも、何十年と挑んでは破れ、やっと、やっと倒したこと。
倒した相手は、そんじょそこらの選手じゃなく、
あのチャンピオンだということ。

 

こういう道筋が
よりインパクト強く伝わってきませんか?

 

このように、

 

バンと伝えたい感動や情景を
倒置法を使って、最初に持ってくる。

 

ただし、
このテクニックも、使いすぎると、
文章が読みにくくなりますので、

 

ここぞというところで
スパイスのように使いましょう。

 

比喩表現を駆使する

 

これも詩でよく使われますが、

 

なにかの気持ちを表すとき、
強烈に映像でイメージできるなにかに
比喩するテクニックです。

 

「まるで〇〇のよう」という感じです。

 

「やっと退院できた。
自由になって、嬉しかった。」
なら、普通ですが

 

「今日から退院だ。
まるで、金魚鉢から広い湖に放ってもらった金魚のように
僕は自由だ。
ワクワクして嬉しい。」
とするとどうでしょう?

 

金魚鉢の金魚が、広い湖でのびのびと泳いでいるイメージが
心の中のテレビで映されるようですね。

 

この、比喩表現で、
特に強力なのは

 

体に起こる反応や状態を
具体的にイメージできるような比喩を使うことです。

 

これは、
体のことだから
映像だけじゃなく、触覚、痛覚、味覚、嗅覚など
すべての感覚、感情が総動員されてイメージされるので、
最強の比喩になります。

 

「このおにぎり、
超絶に、でかい」
では
ほう、ものすごく大きいんだと言うことにとどまりますが、

 

「このおにぎり、
口を大きく開けないと食べられない、
口につられて、目の下まぶたまで引っ張られて
デカ目になってしまいました。」
にしたら
おにぎりの大きさが感覚的にバンと伝わってきませんか?

 

ちなみに
和歌山県の特産「めはりずし」は
大きな寿司という意味で
口を大きくあけると目が張ってくるという比喩から名付けられています。

 

その他にも

 

「鳥肌が立つほど」とか
「体中の動脈がドクドク脈打つほど」
「手にジユワッと汗をかくほど」
「思わず口元が上がって微笑んでしまうほど」
「顔が火照るほど」

 

など、
体の反応や状態を表す表現を比喩に使うと、
感覚の連鎖的なイメージが起こり、

 

全身がゾクッとするほど、
超絶に感情が伝わるから不思議です。

 

 

 

実況中継テクニック〜状況を具体的に描く

 

このテクニックは、
なにかをして、感じている状況を、
実況中継で具体的に表現して伝える方法です。

 

例えば、あなたがお寿司を食べに行って
感動的なほどおいしい大トロ握りを味わっているとしましょう。

 

「この大トロ、
柔らかくてジューシーで美味しいです」
では
普通にしか伝わりません。

 

それをこう表現したらどうでしょう。

 

「この大トロ、
口の中でジユワーととろけて、旨味がホヮ〜ッと広がっていきますね。」

 

口の中の出来事がイメージできませんか?

 

台風の状況の説明。

 

「すごい横なぐりの風が吹いています。
とても強い雨と風です」
だけでは
ほう、強いんか くらいしか伝わりません。

 

これを
「いま、私は台風の真っ只中に立っています。
ほっぺたが痛いです。
まるで平手で叩かれたように、
大粒の雨が顔に当たります。
うおおお、
足がもつれました。
暴風に右から押されて立ってられません。
マジ、これはヤバいです」

 

どうですか?
情景を具体的に書けば書くほど、

 

感情をこめて伝わってきます。

 

この、実況中継テクニックの良い見本があります。

 

テレビで
グルメ番組や
旅番組のレポーターの表現を見てみましょう。

 

おいしい食事を体験している感情を
見事に言葉で伝えています。
もちろん、声や表情も。

 

また、
テレビショッピングの商品説明も大いに参考になります。
使っている真っ最中の状況を
具体的に感情をこめて語っています。

 

このような番組を、
買う人の目線だけではなく、

 

どんなふうに伝えているかという目線で視聴すると、
大いに参考になります。

 

 

実際に会話しているように表現する

 

会話での表現は、文章での表現と違い、
生き生きとしています。

 

通常、論文や企画書などでは、
話し言葉は書かないように指導されます。

 

しかし、
相手に感情を伝えるブログや、キャッチコピーでは
むしろ、
話し言葉を、目に留まる箇所に使うのは効果的です。

 

たとえば、
こんなポスターが有りましたね。

 

「そうだ、京都に行こう」

 

これ、けっこう目を引きました。

 

例えば、
「よしっ! 英語を始めよう」
「あ、そうそう、これもプレゼントしちゃう!」
「お、これは意外!」

 

こういう、
会話表現は
ガチガチの文章表現よりも、ストレートに刺さります。

 

ギャップの感情を引き出す

 

ギャップからくる意外な驚き、予想外の発見を
文章に表現すると、
心が動きます。

 

例えば、
「クビでも年収一億円」

 

トップ起業家で、多くの独立事業家を指導している小玉歩氏の
ベストセラー書籍のタイトルです。

 

どうですか?
買ってみたくなりませんか?

 

この例は、ギャップ法を見事に活用した例です。

 

 

「おうちで極上グルメ」
最近、コロナウイルスの関係で
「おうちで〇〇」というキャッチコピーが多いですが、
これもギャップ法の活用です。

 

いままでは、お家よりも、外に出かけて非日常を楽しんでいたところですが、
外に出られなくても、おうちでも、エンジョイできることが広告されています。

 

このギャップ法を使う上での留意点は、

 

ギャップで表現されるマイナスの要素よりも、
プラスの要素が勝っていることです。

 

小玉さんの本の場合
「クビでも」よりも
「年収1億円」が勝っており、
伝えることは、クビになったことではなく、
「年収1億円になれた」ということです。

 

この理屈さえ押さえれば、
ギャップ法は、強力なキャッチコピーになります。

 

その他にも事例は山ほどあるので、
コンビニの本のタイトルや
電車の広告など
いろんな所から見つけてみましょう。

 

 

改行にリズムや変化をつける

 

文章の内容だけではなく、

 

文章の配置からも、感情は伝えられます。

 

一文、二文書いて
改行しますが、

 

この改行にリズムを付けます。

 

 

すぐに改行する所、
なかなか改行しない所、

 

改行して
2行あける、

 

 

あるいは5行あける、

 

 

 

 

 

こうして
違いとリズムを出しながら、

 

 

伝えたい箇所、
強調したい箇所が浮き出るようにします。

 

 

悪い例は

 

同じ調子で改行していたり、

 

一文書いて一行あけるというワンパターンが延々と繰り返されている

 

こういう場合、
退屈になって、読む気になりません。

 

 

空白と間を使ってインパクトを出す

 

改行の極意とも関連しますが、
空白を使う、
間を開けるというのも、

 

感情を伝える効果的な方法です。

 

映画でも
張り詰めた空気のなかに、沈黙がしばらくあるようなシーンがあります。

 

これは、
「沈黙」そのものが、緊張感を高めています。

 

文章でも、
空白を活用することで、
空白のあとに書く短い文章が、
沈黙を破るように、バンと伝わってくることがあります。

 

つまり、
改行して
多めの行数をあけるということですね。

 

例えば、こんなのはどうでしょう?

 

「合格発表の日。
今日が運命の分かれ道だ。
ドキドキした。

 

私の受験番号は497番。

 

合格発表の紙が張り出された。
353番、398番、
402番、464番、489番、499番、・・・

 

 

な・・・ない・・・

 

 

 

 

 

 

 

見落としたのか?
もう一度見る。

 

 

 

489番・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あった。
497番。
私の番号だ。

 

あった!
さっきは緊張していて見落としてたんだ。
これだ、この番号だ。

 

間違ってないだろうか、
受験票の番号と何回も見比べる。

 

間違いなく私の番号だ!

 

 

 

頑張ってよかった。
こうして私の大学生活が始まるのだ。
ワクワクしてきた。」

 

文字の大きさや修飾で文章に表情をつける

 

 

また、

 

文字の大きさや、

 

色を変える

 

アンダーライン、

 

マーカー、

 

フォントを変える

 

など、
文字の外見に変化をつけることも、

 

重要なことを伝えたいときや、
感情をバンと伝えたいときに効果的です。

 

論文などのフォーマットの決まったものでは使えませんが、
ブログや
セールスレターなどでは
効果を発揮します。

 

楽天などの商品の公式販売ページを見てみましょう。

 

こうした、文字の外見を変えるテクニックが満載されています。

 

これを見て自分がどう感じたか、チェックすることも、
学習に役立ちます。

 

この記事のまとめ

 

今回の記事では、
あなたが実際に文章を書く上での、

 

具体的なテクニックをお伝えしました。

 

この記事で上げたことをまとめると、

 

感嘆符(!)や疑問符(?)を適度に入れる

 

こころの中でつぶやいている言葉を表現する

 

ここぞという箇所に、敬語を使わない部分、方言を使う部分を入れる

 

言葉を繰り返す。例えば「暑い、暑い」

 

言葉や文を倒置する(一番伝えたいフレーズを先に持ってくる)

 

比喩表現を駆使する。特に、体の反応に関する比喩はインパクトが強い

 

状況を具体的に描く実況中継テクニック

 

実際に会話しているように表現する「お、これも意外!」

 

ギャップの感情を引き出す(「クビでも年収一億円」「お家でグルメ」)

 

改行にリズムや変化をつける

 

空白と間を使ってインパクトを出す

 

文字の大きさや修飾で文章に表情をつける

 

 

この記事で挙げただけでも12項目ありますが、
これは氷山の一角に過ぎません。

 

 

もっともっと、あるで!

 

 

でも、これだけでも記事が長くなったのに、

 

ここにこれ以上書いても、この9倍くらいになるので

 

頭の中が割れる直前の風船のようにパンパンになって

 

まるでバイキングのカレーを鬼のように取って
残さず食べなければならない苦しみのように、

 

これ以上
入ってこないと思いますから、
これくらいにしておきましょう。

 

詳しくは、メールマガジンで
ディナーコースを優雅に食べるように、
ゆっくりお伝えします。

 

文章というものは、
まるで音楽を演奏しているようなものだと、
私は感じます。

 

オカリナ演奏家でもある私が、なぜそう感じるのか、
次回の記事ではそのお話に触れます。


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