コロナ第2波の対策を見据えて〜暮らしを守る3つの方策
昨日7月31日、新型コロナウイルス(COVID-19)の一日の感染者1580人、
東京都では463人となり過去最多となりました。
7月以降、感染者の増加ペースが速く、今後の不安は高まる一方です。
この記事では、この先の暮らしの不安に備えどう臨むか、社会福祉士の視点でお話します。
コロナ第2波の生活不安に備えて
コロナウイルスのショックがこの春、現実的になってきて以来、
緊急事態宣言が出され、
感染の不安に加えて、生活の不安、心の不安など
総合的な問題が浮き彫りになってきました。
緊急事態宣言が出された頃は、長引く休業や休校、サービスの休止などが起こり、
生活資金の問題、介護の問題、子育ての問題など、
あらゆる暮らしの困りごとや生活の不安が連鎖して高まってきました。
私の周囲ではオカリナ演奏家や音楽家の方々が多く、
生計の柱が絶たれて現在も困っている人も少なくありません。
こんな事態が一旦収束してきたかと思いきや、この7月に入って
感染者数は全国的にハイペースで増加し、
しかも集中豪雨や洪水などの自然災害も重なるという
これまで経験したことのない事態になっています。
今の事態が「第2波」の始まりなのかどうかは、
まだ公式見解が出ていないのでなんとも言えませんが、
第2波が発生する場合も、しない場合も
生活に関する問題は、長引くでしょう。
お金がない、経営が続かない、
仕事がない、
居場所がない、
人間関係のストレス、
子育て、介護の不安 など
生活に関して総合的に連鎖している諸問題は
たとえワクチンなどが開発されウイルスが抑えられたとしても
相当長い期間続くだろうと考えています。
だからこそ、暮らしの悩み、不安に対し
専門家の知恵と助言を
しっかりと受けていくスキルを身につける必要があります。
困ったとき、悩みのあるとき、私たちはともすると、
どうしよう、
ああしよう、
こうしようと
一人で悩み、
一人で思い込み、
一人で狭い視野で決めてしまって、
詐欺にあったり、
詐欺に近い不適切なアドバイスを信じてしまうなどの失敗に陥りがちです。
ここでまずお伝えしたいことは、
一人で悩まないこと、
そして、しかるべき信頼できる相談機関に相談することです。
(友達や親せきに相談するのもいいですが、社会的責任のある相談機関に
相談することが最も確実です。)
私は社会福祉士の一人として、相談援助をしてきましたが、
この記事では
相談をする人の視点に立って
何もわからない状態からどのようにして相談したらいいか、
そして、限られた時間で効率よく助言を聞き出すには
どんなコツがあるかについて、お話します。
どうかあなたのお役に立てますように。
コロナウイルスに伴う生活の不安を乗り切る3つの方策
コロナウイルスに伴ういろいろな問題に直面して
生活の不安を乗り切るにはどうすればいいのでしょう?
このまま放っておくと、
困惑と混乱ばかりが高まり、
将来について悲観的になり、
なんの解決策も見つけられないまま、
悩みと不安で胸をパンパンにし、
どんどん自分を追い込んでいくかもしれません。
しかし、
悩んでいても間に合わない。
そう。
悩んでいても、事態は進んでいくばかりなのです。
だから
1 一人で悩まない。
2 悩むくらいなら、信頼できる相談先に聞く。
3 そして相談上手になろう。
これがあなたの生活の不安を軽減するのに役立つ3つの方策です。
今回はこの概略をお話ししますが、
後日執筆する予定の記事では、その具体的な方法をお話していこうと思います。
一人で悩まない
一人で悩んでいると、
ともすると
自分一人を悪者にしてしまうか、
反対に他の人や会社に恨みを抱くということになりかねず、
こうなったらいいことは全くありません。
だからこそ、適切なところに相談することが重要です。
(「適切なところに」の意味は後述します。)
よく、
自分がしっかりしていないから、こうなったんだと、
自分を責める感情が煮詰まってしまうことはよくあります。
しかし、よくよく考えると、
悪いのはあなた自身ではありません。
いいですか、
あなたが悩んでいる生活の困難さは、
あなたの問題というよりは、「社会問題」です。
あなた自身の身の上に起こっていても、それはあなたが悪いせいではなく、
社会の問題が、自分自身の個人の上に噴き出ている現象なのです。
社会の重荷が、あなたの上にのしかかっているんです。
あなたは何も悪くない。
よく、
公的な相談には、
「なぜもっとしっかりできなかったんですか」と言われるのが怖くて
行けないという声を聴きますが、
公的相談機関の職員にはそういう人は、まずいないから安心してください。
むしろ、大変な思いをしたあなたに共感し、ねぎらってくれると思います。
あなたは自分を責める理由なんか全くなく、
あなたの暮らしを守ってもらう権利は当然あるんです。
もう一度言いますよ。
コロナウイルスの影響であなたが生活に苦しむ状況に陥ったからと言って、
それはあなたが悪いのではない。
社会問題があなたという個人の上にのしかかっているんだ。
それを解決してもらう権利を、あなたも、わたしも、人権として持っているんだ。
また、一人で悩むと、不安と焦りが深層心理に蓄積し、
適切な判断の力が弱まります。
その結果、「思い込み」や「偏った判断」になりがちです。
特に、ネット上に氾濫している多くの情報には、ワナや、気づかれないセールスもあり、
悪い場合は「詐欺などの被害にあう」ということになりかねません。
悩むくらいなら、信頼できる公的機関に相談する
このように、あなたは一人で悩まなくてもいいし、
むしろ一人で悩まないほうがいい。
悩むくらいなら相談するほうが絶対にいいです。
ただし、
親戚や友達に相談するのもいいですが、
場合によっては、かえってあなたが責められたり、
無責任な、もしくは不適切なアドバイスを受けてしまったりすることもあるので
相談は信頼できる公的な相談機関に相談するほうが絶対にいいです。
ネット上の、ワナや仕掛けの張られた情報には注意が必要とお話ししましたが、
一方で、ネット上にも、SNSの上にも、信頼できる、役に立つ情報が多くあります。
それは、公的機関や、公的機関からの評価を得た民間事業所の提供する情報です。
公的機関に相談するメリットとして
こういったメリットがあります。
だから
相談先は、信頼のできる公的相談機関を選ぶべきです。
もし、どこに相談したらいいかわからなくても
まずは、あなたのお住まいの市区町村の「総合相談窓口」に相談してください。
そこは、例えば大きな病院にある「総合診療科」とよく似たもので
あなたの悩みに、どの窓口に行ったらアドバイスできるかを専門的に考えてくれて、
さらに状況にマッチした窓口を案内してくれます。
相談上手になるための3つの極意
そして、相談に行ったら、
良いアドバイスをゲットできるように工夫することが大切です。
つまり、相談上手になって、いい情報を積極的に引き出すのです。
そのための3つの極意とは
です。
待ちの姿勢ではなく積極的に相談しよう
相談を受ける公的機関の専門家は、
どこにどんな人が困っているのか、
どんなことで困っているのかを知りたがっています。
しかし、いくら専門家が足を運んでいろいろな人に聞きまわっても
限界があります。
だから、役場や福祉関係者からの手助けを、受け身で待つのではなく
あなた自ら積極的に相談の行動を起こすことが
大きなポイントです。
しかし、
急に相談しようと思っても
不安とストレスばかりが先走ってしまい、
なかなか、整理して相談できず、
せっかくの時間とチャンスを無駄にしてしまうことが多いものです。
また、
相談を受ける側も、あなたがどんなことに困っているのかを
簡潔に理解する必要があります。
質問上手になろう
だからこそ、
相談の要点をメモにあらかじめ書いておき、
に分けて
順序よく質問するための準備をしていきましょう。
この準備があることで
限られた時間の中で
要点を突いた質問が
ズバリできます。
聞きたいことを順序良く聞き出そう
こうして、ズバリできた質問には、
より具体的で細かいアドバイスをもらうことができます。
だから、
相談に行ったなら、
そのメモを参考に
専門家とコミュニケーションのキャッチボールをする。
メモを地図のようにして、
順序正しく質問しましょう。
質問とは
あなたにとって、わからないことを知るためだけでなく、
相手にとって、あなたが求めていることやニーズを知るためにも
重要なのです。
質問と答え、そしてさらに質問といったキャッチボールの中で
かならず、良いアイデアが見つかります。
まだまだお話したいことが山ほどあり、
具体的なお話もお伝えしたいのですが、
一挙にお話すると混乱するばかりなので
今日のお話はここまでにします。
またの投稿をお楽しみに。